今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
強盗団事件に便乗? 飲食店従業員による自作自演強盗
神奈川県警中原署は16日、川崎市中原区の「名代富士そば元住吉店」のアルバイト従業員の男(58)を窃盗容疑で逮捕した。
発表によると、男は同日午前3時半頃から午前3時40分頃までの間に、同店の券売機から現金19万9000円を盗んだ疑い。「金に困っていた」と話しているという。
同日午前5時頃、警備会社を通じて110番があったため、同署員が同店に駆けつけると、男は手足を縛られた状態で見つかり、「午前3時半頃に黒いフードの男が入ってきた。突然しびれて倒れ、縛られた」と説明した。
しかし、店外の防犯カメラに人の出入りが映っていないことから同署で話を聞いたところ、男は「うそをついた」と話し、虚偽通報だったことが判明。また、券売機の現金がなくなっていたこともわかり、同署で事情を聞いていた。
<3/17(金) 0:14配信 読売新聞オンラインより>
強盗団の事件が日本全体を揺るがしたような状況ですが、このような話題になる犯罪手口が出てくると、必ずと言ってよいほど便乗する手口や模倣犯が出てきます。
今回の店舗従業員による自作自演強盗は、まさにそれではないでしょうか。
自分の手足を縛り、嘘のストーリーを考え、場合によっては暴行された跡を自分でつけることもあるでしょう。
約20万円の現金を盗むことが目的だったようですが、手間とリスクを考えると、割りに合わない手口のように思えます。(どのくらいの金額が入っているかは知っていたでしょうから、思っていたよりも少なかったということはないでしょう)
共犯者がいれば縛られ方も自然に見えるでしょうが、1人で全てこなすとなると不自然な部分がどうしても出てきてしまいます。
警察が店外の防犯カメラを調べて犯人が映っていないことからも怪しいと感じたのか、強盗の被害者(実際は加害者)に再度事情を確認したところ、自作自演を認めたようです。
普通に考えればすぐにばれると想像できる手口ですが、お金に困っていたことから焦っての犯行だったのかもしれません。
動機は何にせよ、防犯カメラの存在が泥棒や犯罪者にとって大きな脅威になっている現実を知るべきでしょう。
カメラが設置されているのはターゲットになっている現場だけではなく、その周囲にも多数設置されています。
それら全てのカメラによる監視をかいくぐって犯行を成功させることは至難の業です。
犯罪者がこの事実を冷静に受け止めることで、成功率の低い手口は減り、犯罪自体を減らすことにつながると思うのですが、そうなっていないのは情報の発信方法や頻度に問題があるのでしょうか。
防犯啓もう活動を行っている我々のような立場の者もさらに工夫が必要でしょう。
投稿者: 総合防犯設備士 (2023年4月28日 10:41)
カラオケバーの高級マイク盗難
12月19日、東京・亀戸のカラオケバー「バーアタオカ」にやってきた2人組み。気持ちよさそうに歌い、歌い終わってもマイクを離そうとしない。
デュエット曲が流れ、仲間から歌うように促される。ところがこの直後、思わぬ行動に出た。
歌う代わりに、従業員がモニターを見ているすきに、上着の内ポケットにマイクをしまったのだ。
そして、「お連れさんお帰りになりましたよ」と店員に声をかけられると、そのまま店を後にした。
1本3万円の高級マイクの窃盗 転売目的か?
持ち去られたのはプロが使うような"高級マイク"。値段は1本3万円。マスクをしたままでもカラオケを楽しめるようにと店が購入したもの。
マイクだけでは使い道がないはずだが、店のオーナーは「転売目的でしょうね」と(持ち去った理由を)推測する。店によると、フリマサイトでは定価以上で出品されることもあるという。
店はすぐには画像を公開せず、返しに来ることを待ち続けた。
バーアタオカ オーナー:
従業員の子が「このお店から窃盗犯を出したくない」ということで。(本当は)悪いことしたらごめんの一言。それで済ませたいんですよね。
しかし音沙汰なし。22日にやむなく警察に被害届を提出した。
(「イット!」12月23日放送分より)
<2022/12/23(金) 18:33配信 FNNプライムオンラインより>
今回盗難被害に遭ってしまったカラオケバーだけでなく、一般的なカラオケボックスでもマイクやカラオケセットなどの盗難被害は心配です。
店員が精算後、マイクなどの備品が盗まれたり、壊されたりしていないかを都度確認していたら、加害者である利用客に指摘し、損害賠償請求などできるかもしれませんが、混雑時などはそこまでのチェックが到底できません。
また、最初から壊れていたなどと主張されれば、真偽を確かめようがありません。
外部からの侵入者対策だけでなく、内部(利用客、従業員、出入り業者)の犯罪防止策も必要だと言えるでしょう。
防犯カメラによる映像の記録や音声の録音など、万が一のトラブル発生時に自分や会社の身を守るための自衛策が必要です。
犯罪者だけでなく、一般人のクレーマーもより悪質になっています。
残念ですが人の善意に頼るだけでは自分の身が守ることが難しいと言えるでしょう。
投稿者: 総合防犯設備士 (2023年2月10日 11:26)
路上で寝ている人狙いの窃盗犯
路上で寝ている人から財布などを盗んだとして、県警捜査3課と伊丹署は17日までに、窃盗の疑いで、兵庫県伊丹市に住む無職の男(55)=窃盗罪で起訴済み=を逮捕、送検し捜査を終えた。
逮捕、送検容疑は2022年7月23日午前2時半ごろ、伊丹市西台1の阪急伊丹駅前の歩道で寝ていた会社員男性(29)から現金7万円の入ったトートバッグを盗んだ疑い。
このほか、17年以降に2回、路上で寝ていた人から同様に財布などを盗んだ疑いがある。同署によると、被害額は計14万円相当にのぼり、男は「パチンコやタバコ代のために盗んだ」と容疑を認めているという。
同署によると22年7月に被害に遭った男性が被害届を提出。防犯カメラの映像などから男が浮上し、10月17日に窃盗容疑で逮捕した。
<11/17(木) 14:32配信 神戸新聞NEXTより>
もし自分が酔っぱらって寝ている状態で、悪意のある人に危害を加えられても起きない自信があります。
持っているかばんから何かを抜き取られたとしても、服やズボンのポケットをまさぐられたとしても、おそらく気付ずそのまま寝ているでしょう。
財布やスマホが抜き取られたことに気付き、瞬時に抵抗することができれば良いのですが、それは誰にとっても難しいことだと思います。
泥酔していればなおさらです。
今回被害に遭われた人たちも、自分が最も無防備な状態で窃盗被害に遭っています。
その状態で被害に遭わないようにするには、まず泥酔しないことが求められます。
泥棒が自分も酔った振りをして近づき、相手が完全に寝ていることを確認し、その後盗みの犯行に及ぶ、そんな手口が行われることもあるでしょう。
最近はPayPayなどの電子決済が普及し、現金を持ち歩かなくなった人も増えているようですが、そういう人は財布が盗まれるよりもスマホを盗まれた方が後始末は大変かもしれません。
知り合いの人で、毎週末のように外出先で酔いつぶれて寝てしまい、起きたらその店だという話を聞きますが、財布やスマホを盗られたり、無くすことがないのか心配になります。
道路にも防犯カメラの設置台数が増え、仮に泥酔した人がいてもカメラが映るエリア内で寝ていれば、泥棒などから身を守ることに役立ちます。
投稿者: 総合防犯設備士 (2022年12月23日 19:21)
窃盗事件のニュースを見て何に生かすか
兵庫県神戸市の会社から現金約600万円が入った重さ100キロの金庫を盗んだとして、男が逮捕されました。逮捕のきっかけは、男が事件後に立ち寄ったコンビニ店の防犯カメラでした。
※詳しくは動画をご覧ください。(11月10日放送『news every.』より)
<11/10(木) 21:14配信 日テレNEWSより>
動画を見ますと、電動工具を使って金庫を開けようとしたものの開けられなかったため、台車を使って外に運び出している泥棒の姿があります。
別の記事では、使われていた電動工具と台車は、泥棒が持参したものではなく、侵入先に置かれていた物と紹介されています。
台車はともかく電動工具を勝手に使用できてしまうのは少し無防備な印象を受けますが、建物内への侵入を許してしまえば、その後の泥棒の行動を制限するのは難しくなります。
万が一の侵入に対して、事務所や家の中に置いている物が犯罪に悪用されないか、ということも一度チェックしてみるのも良いかもしれません。
そうすれば保管場所や管理体制を見直すきっかけになることもあるでしょう。
時々感じることですが、このような窃盗事件が発生し、新聞やテレビで紹介されますが、被害者が気の毒だとか、加害者が許せないと感じる気持ちだけでなく、何かに生かすことができないかを考えるべきではないでしょうか。
例えば、100キロの重さの金庫に入れているから安心だと考えている人は、容易に運び出せてしまう弱点があることを認識すべきですし、現金600万円もの大金を金庫に入れておく、事務所に大金を置いておくことの必要性をもう一度考えて、そして改善できる点は変えていくべきでしょう。
反面教師ではありませんが、このような被害を自分の教訓にし、自分の環境を改善するために利用することで、同じような被害者が出にくくなり、社会全体の防犯意識を高まることにつながるような気がします。
投稿者: 総合防犯設備士 (2022年12月16日 14:12)
タイヤの交換時期は窃盗に注意
滋賀県警甲賀署は9日までに、滋賀県甲賀市土山町の民家敷地内などでタイヤ盗難の届け出が4件あったと発表した。
同署が窃盗の疑いで調べており、タイヤ窃盗が多くなる時季として注意を呼びかけている。
同署によると、同町大野の会社員男性(54)方で10本のタイヤが盗まれるなど、11月2~7日に4軒で冬用タイヤ計26本、夏用タイヤ計4本が盗難にあったという。いずれも7日に届け出があった。
同署の説明では、4軒はいずれも道路沿いにあり、タイヤは駐車場や家屋の軒下など外から見える場所に置かれていたという。
「冬を前にしたタイヤ交換の時期で狙われやすく、施錠設備のある場所で保管するなど防止策をとってほしい」としている。
<11/10(木) 10:01配信 京都新聞より>
使わない時期にタイヤを盗まれたとしても、次に使うまでの間、気が付かないケースもあるでしょう。
これが泥棒の狙いの一つです。
いつ盗まれたか分からない、そのような状態で警察に被害届を出したとしても、おそらく犯人は捕まらないでしょう。
別件で取り調べを受けたり、逮捕された泥棒がいて、その窃盗事件も自分の犯行だと供述することもあるでしょうが、その事件だけの犯行として立証することは非常に難しくなります。
いつ、誰に、どのように盗まれたから分からない状態では警察も捜査のしようがありません。
防犯カメラがあればその映像から調べる、高級なタイヤの場合はネットや中古品店で転売されていないかを調べることはできますが、何も手が掛かりがなければそれだけ犯人を捕まえることが難しくなるのは素人でも分かります。
交換する前のタイヤ、交換した後のタイヤ、それぞれの保管場所には気を付けなければなりません。
置く場所がないからといって軒下や駐車場に置いておくのは、誰に盗まれたとしても不思議ではありません。
防犯カメラや侵入警戒センサーのエリア内に保管するのがより安全ですが、費用を掛けられない場合はせめて施錠できる建物内への保管を行いましょう。
投稿者: 総合防犯設備士 (2022年12月 9日 09:05)
12府県で旅館荒らし 大浴場の脱衣所から金品盗む
旅館やホテルの大浴場をめぐり脱衣所などで客の金品を盗んだとして、兵庫県警は12日、大阪市東住吉区のリフォーム業の被告(53)=窃盗罪で公判中=を窃盗などの疑いで送検し、捜査を終えたと発表した。
立件した被害は12府県にまたがる23件計153万円。いずれも容疑を認めているという。
捜査3課によると、被告は今年1~6月、京都や石川、愛知などの宿泊施設で、大浴場のロッカーをこじ開けて金品を盗んだり、部屋のカギを盗んで室内の金品を盗んだりした疑いがある。
「大浴場での入浴が趣味。風呂や観光を楽しみながら金目の物を盗めたらいいと思った」などと話したという。「湯船につかり脱衣所の客を物色していた」とも供述しているという。
被告は3月、兵庫県姫路市のビジネスホテルの大浴場で、ロッカーをドライバーでこじあけて盗んだ部屋のカギを使い、男性客(55)の部屋に侵入して現金約50万円の入った財布を盗んだ疑いで逮捕され、起訴された。
23件のうち3件(被害総額約74万円相当)は起訴済み。
<9/12(月) 17:15配信 朝日新聞デジタルより>
大浴場のロッカーをドライバーでこじ開けて直接金品を盗む手口、または部屋のカギを盗み、部屋に保管していた財布を盗む手口、両方の手口を織り交ぜながら犯行を繰り返していたようです。
しかも12府県にまたがって風呂や観光を楽しみながら、行く先々の宿泊施設で窃盗を繰り返すという趣味と実益を兼ねたような犯行です。
宿泊客の場合、大浴場と部屋の移動を繰り返そうとも、特にホテル側が警戒することはないでしょう。
旅行先で温泉に何度も入る人は珍しくありませんから、宿泊客を装えば不自然さはありません。
窃盗事件が発生すれば、まず外部からの侵入を疑うでしょうから、泥棒が現場に泊まっているというのは盲点なのかもしれません。
1泊2日で次々と宿やホテルを変えていけば、警察の捜査中に次の場所(ターゲット)に移動できます。
多少景観を損ねますが、旅館やホテルへの防犯カメラ設置は必要です。
受付やクローク、浴場の入口付近、そして各階の部屋の通路など、それぞれに高解像度のカメラを設置し、不審者がいた場合、後から映像で顔を確認できるようにすれば安心です。
宿泊はしないけど入浴だけする客もいますから、誰もが簡単に出入できる場所は警戒が必要です。
また、防犯カメラの存在は、設置した人を守るだけでなく、利用者、宿泊客が安心してその場所を利用できる安心感を与えることにも役立ちます。
貴重品を預けたら、盗まれる可能性がある旅館やホテルを誰が好んで利用するでしょうか。
投稿者: 総合防犯設備士 (2022年10月28日 15:09)
不用品買取業者が訪問先で貴金属窃盗
不用品買取業者の代表が訪問先で貴金属を盗んだとして逮捕されました。
容疑者(30)は仲間と共謀し、去年8月、不用品を買い取りに訪れた江東区の住宅で、86歳の女性の指輪などを盗んだ疑いが持たれています。
容疑者は当時、買い取り業者の代表で、会社は解散しています。
容疑者:「(Q.社員が窃盗などで逮捕されているが?)それはちょっと、お答えできません」
警視庁によりますと、容疑者は、女性が不用品を探しに行った隙に、家の中を物色したということです。
関連事件の被害女性:「写真を撮るだけでいいから、撮らせてくださいって言ったので。まさかそういうの(訪問買い取り)で取られるとは夢にも思わなかったし、悔しいなって」
同様の手口で社員5人が逮捕されていて、この会社が関連する窃盗事件の被害総額は少なくとも2500万円に上るということです。
<9/2(金) 18:57配信 テレビ朝日系(ANN)より>
業者に訪問買取を依頼し、家の中に招き入れることはあり得る状況ですが、彼らが全員信用できるとは限りません。(ほとんどの業者がまっとうな商売をしているでしょうが、一部の業者が犯した犯罪でマイナスイメージを持たれている面もあるでしょう)
難しいケースもあるでしょうが、業者とは玄関、もしくは扉の外で話しをするようにし、安易に家の中へ招き入れないようにすべきかもしれません。(家の中に物を取りに戻る際も、一旦扉を閉めてから移動するなど)
玄関や部屋の中に防犯カメラが設置されていれば、彼らも警戒するでしょうから、抑止効果が期待できる場合があります。
しかし、犯罪者が訪問している時点で、対面で話しをしていますから、被害者に顔を見られることはリスクとして受け入れている可能性もあります。(記憶力が低下しやすい高齢者宅への防犯カメラ設置は、より効果があるように思います)
私の家のポストに「不用品引き取ります」というチラシが入れられていることが度々あり、個人情報とは関係のない不要な金属類(フライパンなど)は実際に引き取ってもらったことがあります。
ただ、業者の連絡先(電話番号)だけが記載された簡易なチラシを見ると、本当に引き取って処分してくれるのかが心配になったこともあります。
また、パソコンやスマホの場合、個人情報などのデータが悪用される可能性があるのではないかと考えてしまいます。
引き取ってもらう物は、内容に応じて依頼する、依頼しないと分けるべきでしょう。
回収してもらえなかった物があった場合、不法投棄になる可能性もありますから、依頼する側にも注意が必要です。
投稿者: 総合防犯設備士 (2022年10月14日 13:45)
砂の価格も高騰 盗品と証明しにくいものは要注意
男が盗んだのは、建設会社の砂。その目的とは。
愛知県愛西市の建設会社の防犯カメラ映像です。1台の車が資材置き場に入ってきました。
車から降りた男がトランクから取り出したのはスコップとバケツ。
男はそのまま積まれている砂に向かいます。そしてスコップを使いバケツに素早く砂を入れていきます。その後、男は足早にその場を去っていきました。
建設会社・社長:「左官砂とこの辺では言われている」
盗まれたのは「左官砂」と呼ばれるもので、通常の砂よりも細かく主に左官工事の仕上げで使われます。犯行後の写真では、掘られた跡がくっきりと残されていました。
被害に遭った建設会社は怒りを隠しきれません。
建設会社・社長:「(被害額は)バケツ1杯1000円くらい。ほしいならほしいで、ちゃんとこそこそしないで来ればいいだけの話」
盗難が行われた3日後、防犯カメラの映像を確認すると、驚くことに先日来た車と同じと見られる車が再び資材置き場に現れたのです。
車から男性が出てきましたが、人がいるのを確認したからでしょうか、砂には近寄らず去っていきました。
建設会社・社長:「私がたまたま斜め前に立っていて、私の方を見てすごくにらんできた。なんでにらむのだろうと」
なぜ男は左官砂を狙ったのでしょうか。
建設会社・社長:「砂は全体的に高騰している。需要があるにもかかわらず採取できる量が制限されている。(左官砂を)ほしい人は業者。一般の人がほしいものではない。明らかに(左官砂と)知って持って行っている」
建設会社は被害届を提出。警察は窃盗事件として捜査しています。
<8/17(水) 18:12配信 テレビ朝日系(ANN)より>
もし自分の会社や家の敷地内の砂が大量に盗まれた場合、犯人が捕まったとしても、それが盗品だと証明するのが難しいこともあるでしょう。
砂の成分等を比較すれば分かるかもしれませんが、元からあった他の砂と混ぜてしまえば出所の確認が難しくなります。
砂に限らず、泥棒が盗んだものと、泥棒が元から持っていたものと、後で盗品と証明しにくいものは注意が必要です。
泥棒としては、自らが捕まりにくい、犯行が特定しにくい、という条件が揃えば盗むターゲットになりやすいからです。
一時的であっても屋外に保管している重機、資材、工具、道具などは盗難被害が心配です。
防犯カメラだけでなく、赤外線センサーなどを張り巡らし、敷地内に足を踏み入れた侵入者を検知すれば警報ベルやサイレンを鳴動させ、その場から追い払う、より積極的な防犯対策が効果的でしょう。
投稿者: 総合防犯設備士 (2022年10月 7日 10:19)
病院 薬品の窃盗事件からこれまでの不祥事が明るみに・・・
看護師による薬品の窃盗や、診療報酬の過大受給などの不祥事が相次いでいる地方独立行政法人くまもと県北病院(旧公立玉名中央病院)=熊本県玉名市=が27日、原因究明と再発防止策の提言を委託した外部調査委員会の報告書を公表し、記者会見を開いた。今後、内部監査体制の強化などに取り組むという。
報告書などによると、同病院では2018~21年にかけて(1)看護師が睡眠薬や抗てんかん薬を薬局倉庫から盗んだ(2)非常勤医師を常勤扱いにすることで、計8464万円の診療報酬を過大受給した(3)男性医師が別の医師の名前を使って、自身を患者とした向精神薬の処方箋(せん)を偽造し、薬を入手したなど計9件の不祥事が相次いだ。
弁護士や外部の医師らからなる調査委員会は、昨年10月~今年7月にかけて内部文書の精査や関係者からの聞き取りをした。調査結果をまとめた報告書は、不祥事が相次いだ背景には「放漫な組織文化、コンプライアンス意識の希薄さ、不祥事等を許してしまう土壌」があったと指摘した。
<7/28(木) 10:00配信 朝日新聞デジタルより>
窃盗事件の発生を機に、これまでの不正や不祥事が一気に明るみになった病院のニュースです。
盗難事件では被害者という立場でしたが、現在は不正や不祥事の釈明に追われる加害者のような立場になってしまった印象です。
窃盗事件だけでなく、何らかのニュースになるような事件が発生した場合、大々的に報道され、世間から注目を浴びます。
これが良い内容であれば、さらにイメージアップにつながる可能性がありますが、悪い内容だと、さらにイメージダウンにつながる可能性があります。
有名人や芸能人で一つのスキャンダルの発覚から、次々に別の悪評が出てきて、世間から袋叩きに遭っているのと同じかもしれません。
一度防壁が崩れたり、穴から水が漏れだすと、一気に崩壊につながることがあります。
「コンプライアンス」という言葉が一般的になりましたが、20年前にはニュースなどで取り上げられることもなかったように思います。
企業の防衛対策というのは、対犯罪としての防犯対策だけでなく、社内での法令順守や社員の労働環境の改善策、情報流出防止など多方面にわたって対策しなければならない時代なのでしょう。
投稿者: 総合防犯設備士 (2022年9月 9日 09:03)
窃盗の検挙率が高い都道府県ランキング 2位は熊本県、1位は?
金銭や物品を盗む「窃盗」は、刑法235条で「10年以下の懲役又は50万円以下の罰金」に処せられる罪です。
2020年における窃盗の認知件数は41万7291件で、1日に1000件以上起こっている計算となりますが、このうち検挙に至っているのは半数に満たない17万687件です。 【ランキング20位~1位を見る】
そこで今回は、警察庁の「令和3年警察白書 統計資料」をもとに、「窃盗の検挙率が高い都道府県ランキング」をお送りします。
さっそく、ランキング上位の都道府県を見ていきましょう。
(出典:警察庁「令和3年警察白書 統計資料」)
●第2位:熊本県(72.8%)
第2位は熊本県でした。2020年の検挙率は72.8%です。
同年(2020年)の全国平均の検挙率は40.9%となっており、熊本県の値はそれを31.9ポイント上回っています。
熊本県を管轄する熊本県警は、県内に全部で23の警察署を有します。
同県警はSNSでユニークな発信をすることもあり、最近では「シン・ウルトラマン」にかけて「シン・巡査 目府伊羅酢」のオリジナル名刺をTwitterで投稿し話題となりました。
マスコットキャラクターの「ゆっぴー」も、熊をモチーフにしたかわいらしくも凛々しい外見で活躍しています。
●第1位:山形県(85.1%)
第1位は山形県でした。2020年の検挙率は85.1%です。
窃盗の認知件数1959件のうち1668件が検挙にいたっています。
今回のランキングのトップ5を見ると、東日本エリアに属する都道府県は山形県だけという結果になっています。
山形県を管轄する山形県警は、県内に14の警察署を有しています。
近年はYouTubeでの発信も行っており、より県民に身近な存在となりつつあります。
山形県の動物・カモシカをモチーフにした「カモンくん」がマスコットキャラクターです。
配信 ねとらぼより>
検挙率が低いイメージ?
第3位以下の順位ですが、第3位:鳥取県(72.7%)、第4位:島根県(70%)、第5位:長崎県(69.8%)、第6位:秋田県(69.5%)、第7位:石川県(68.7%)、第8位:福井県(68.3%)、第9位:佐賀県(65.7%)、第10位:山口県(63.1%)と続きます。
人口の多い都道府県ではなく、比較的人口の少ない都道府県が上位に来ている印象です。
人口の多い都会の方が警察署や警察官の数も多く、何となく窃盗の検挙率が高いイメージがあったのですが、逆でした。
また、田舎の方が犯罪発生件数が少ない為、平和なところが多く、犯罪への免疫がないので窃盗などの犯罪が成功しやすいように思っていたのですが、間違いのようです。
このニュースを広めることによって、犯罪者が田舎を狙おうとする考えをなくすとことにつながるかもしれません。
一方、検挙率が低い都道府県は、今後、泥棒などの犯罪者に新たに狙われる危険性が増えたと言えます。
ただ、「窃盗」は、手口が非常に多く、他人の物を盗むという行為全体を含めている側面もあるようです。
万引き、置き引き、スリ、車上荒らし、空き巣(侵入盗)、ひったくり、自動車盗、自転車盗など、手口によっても検挙されやすい犯罪と、そうではない犯罪があるようです。
また、1人で複数回の犯罪を犯す常習犯や、複数人での窃盗グループで数十件という犯行を繰り返す場合もありますので、認知件数と検挙件数の計算が難しいこともありそうです。
それぞれの手口によって防犯対策や予防方法、捜査方法なども異なりますから、一概に何かをすれば検挙率が良くなるとも言えないでしょう。
ただ、検挙率が低いというの不名誉な記録、イメージですから、そこから脱却を図るための努力、取り組みを行うことは必要だと思います。
投稿者: 総合防犯設備士 (2022年7月22日 10:59)
