施設別犯罪事情・防犯対策
農作物の被害状況
農作物の盗難被害
岐阜県山県市で、収穫前の渋柿およそ7400個が盗まれる被害がありました。先月23日から11月3日までの間に、通報した男性の畑と、道を挟んで隣り合わせの別の男性が所有している畑の合わせて2カ所で、渋柿およそ7400個、時価14万4000円相当が盗まれていた。これから収穫を行うところで、道の奥のほうからそれぞれ3分の2ほどがもぎとられました。
岐阜県内では、先月にも岐阜市の柿畑からおよそ6万個の柿が盗まれる被害があり、警察は、注意を呼びかけています。
サクランボ、桃、梨、米、リンゴなど。
・サクランボ 山形県では過去10年で最多。280キロ約150万円被害。
・岐阜県で桃1200キロ。4500個。約150万円の被害
など、ちょっと検索しただけでも多くの被害が発生しています。

「犯人の行動パターン」と「対策」
① 犯行のタイミングは「収穫直前の数週間」と「深夜」
傾向: 犯人は最も金になる「完熟直前・直後」を正確に狙ってきます。
対策: 収穫期限定でも良いので、防犯カメラ(トレイルカメラ)やセンサーライトの設置、地域での「農作物パトロール隊」の結成が効果的です。
② 下見をする「怪しい車・人物」
傾向: ニュースの防犯カメラ映像では、犯行の数日前〜数時間前に、現場をのぞき込んだりスマートフォンで撮影したりする「下見役」が映っていることが非常に多いです。
対策: 「見慣れない車や人がいたらナンバーを控える」「警察へ即通報する」といった地域一体での警戒心をアピールする看板の設置が有効です。
③ 畑だけでなく「ビニールハウス・倉庫」も危険
傾向: 露地栽培だけでなく、ロックの手薄なビニールハウス内や、収穫物を保管している倉庫の鍵を破壊して侵入する手口が増えています。
対策: 倉庫の施錠強化(ディンプルキーや南京錠の複数設置)はもちろん、ハウス周辺への砂利敷き(足音が鳴るようにする)など、地道な物理防御が効きます。
「今年もシャインマスカットや桃、ブランド野菜が収穫直前に根こそぎ盗まれるニュースが相次いでいます。被害額は一晩で数百万円にのぼることも...」
なぜ今、農作物が狙われるのか?:
物価高騰、ブランド化による単価の上昇、SNSやフリマアプリ等による「個人転売ルート」の確立。
泥棒のリアルな手口:
深夜の組織的な犯行、巧妙な「下見」の実態。
今日からできる防犯対策:
カメラ、ライト、地域パトロール、倉庫の施錠強化。

少し前の数字ですが平成15年の農作物の窃盗件数は1000件で、前年に比べ(77.6%)437件増加。被害額は約9700万円で、前年と比べ約3300万円(52.0%)増加。

農作物の窃盗被害件数・被害額
●収穫の秋は特にご注意
9月~11月が多く、全体の45.5%にもなります。
●野菜・米・果物が狙われる。
被害品目別には、野菜が最も多く、次いで米、果実の順になっています。
野菜では、いちご・すいか・メロン、果実では、ぶどう・なし・かきの順に被害が多い。
さくらんぼなど高額商品もよく被害に遭っている。
主な被害品の割合

農作物被害事例
●山形県天童市 高級品種「佐藤錦」約15キロ(時価10万円相当)12本ある木のうちの1本から、「大人の手の届く範囲」の枝から軸ごともぎ取られていた。 園主が別の畑に行っているわずかな隙を突いた犯行。【2026/06】
● 山形県上山市 高級品種「佐藤錦」約200キロ(100万円相当)収穫直前の露地畑から大量に持ち去られた。犯人は他の安価な品種には目もくれず、「佐藤錦」だけを正確に狙っており、市場価値を知り尽くした「プロ」による計画的な犯行とみられる。【2025/06】
●新潟県 高級ブドウ「シャインマスカット」計30房(約4万5千円相当)8月1日から19日にかけて、同じ地域の畑から断続的に連続して盗難が発生。 一度に大量ではなく、バレにくい量で何度も繰り返す「小分け型」の悪質な手口。【2025/08】
●福岡県 収穫を控えたナシ(品種「幸水」など)約6,200個(被害額190万円相当)収穫直前のタイミングで、数千個という果実が一晩のうちに忽然と消えた。 複数人のグループがトラックなどを乗り付け、一気に作業を行った典型的な「組織型」の大量窃盗。【2025/07】
●長野県 収穫前のスイカ約600個(約120万円相当)朝、農家が畑を訪れたところ、広範囲のスイカが消え去っていた。スイカは重量がありかさばるため、積載量の多い車両(バンやトラック)を用意し、夜間に複数人で手際よく積み込んだ可能性が高い。【2025/08】
●愛知県 収穫間際のキャベツが広大な露地畑から、一晩のうちに800玉がくり抜かれるように盗まれた。冬場の野菜価格の高騰期を狙った犯行で、そのまま夜間市場や個人売買ルートに流されたとみられる。【2025/02】
●山梨県 高級ブランドトウモロコシ生食できるような糖度の高いブランドトウモロコシが、収穫直前の深夜に狙われた。ネットオークションやフリマアプリでの転売目的の個人、あるいは小規模なグループによる犯行が疑われている。【2025/06】
農作物盗難に対する防犯対策
●倉庫・精米所など収穫した商品を収納する建物が施錠されていなかった出入口や窓から侵入される被害が多いため下記を徹底する。
●短時間でも施錠をきちんと行う。施錠できない建物には収穫物を保管しない。
●破壊工作に強い錠前に変更する。
●補助錠を付ける。
●果樹園への不定期な見回りを行う。
●見通しの悪い場所は特に注意する。見通しの改善を図る。(植木の剪定や雑草の除去など)
●敷地内への侵入者を検知し、ライトとつける「人感ライト」や監視性を補う「センサーライト付きカメラ」、フェンスによじ登ると検知する「フェンスセンサー」など防犯システムを設置する。
●地域全体で見回りや防犯強化を行い、「防犯対策の行き届いた地域」ということを対外的にPRする。

