今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
以前勤務していたスーパーから約250万円を盗んだ男逮捕
以前勤めていた宮崎県日向市内のスーパーに侵入して売上金など、現金およそ250万円を盗んだ男が、窃盗などの疑いで逮捕されました。
捕まったのは、美郷町西郷の飲食店経営の男(46歳)です。
警察の調べによりますと、男は、先月26日の午前3時頃、以前勤めていた日向市内にあるスーパーの閉店後に、事務所内に侵入し、金庫から売上金など現金およそ250万円を盗んだ疑いが持たれています。
スーパーからの被害届けを受けた警察では、調べを進めた結果、男の犯行が明らかとなり、男を、8日、窃盗と建造物侵入の疑いで逮捕しました。
調べに対し、男は容疑を認めているということで、警察は動機などについて取り調べを進めています。
<4/9(水) 9:17配信 MRT宮崎放送より>
似たような事件は定期的に報道されています。
以前勤めていた先での防犯対策(防犯カメラや入退管理)の有無、経理部門での売上金などの現金の管理方法・金融機関への預け入れ手段や頻度、商品や備品の在庫管理方法など情報として詳しく知っています。
例えば私自身が泥棒になり、今の職場で同様の犯行を行うとしたら、まず現金を盗み出すだけならうまくいくはずです。
ただ、事務所内には防犯カメラがあり、建物の入退管理もありますから、いずれ私の犯行と結び付けられるでしょう。
このような状況は、おそらく犯罪が起こりにくい環境であり、防犯対策としても、(内部犯行を含む)抑止効果としてもうまく機能していると考えれらます。
一方、今回の容疑者がどのように考えたのかは分かりませんが、おそらく盗み出すことも、その後自分の犯行として発覚することもない、もしくは低いと考えたのでしょう。
また、250万円もの大金を盗めていることから、それだけのリスク(危険性)を冒す価値のある犯行と考えたのかもしれません。
経営者に限らず防犯対策の担当の方は、自分が泥棒になった場合、自社で犯行に成功するのか、その後犯行が発覚するのか、ということを具体的に想像してみてください。
もし犯行が成功する可能性が高いと想像できれば、それは自社の防犯対策が不充分、もしくは何らかの欠陥がある状態ということです。その場合は対策の見直し、新たな対応が必要ということです。
投稿者: 総合防犯設備士 (2025年4月24日 09:26)
岡山の太陽光発電施設で銅線ケーブル盗難未遂 外国人窃盗グループ6人逮捕
今年2月、岡山県南部の太陽光発電施設から銅線ケーブルを切断し盗もうとした疑いで外国籍の男6人がきょう(9日)逮捕されました。
窃盗未遂の容疑で逮捕されたのは、カンボジア国籍の22歳から34歳までの男5人と、25歳のベトナム国籍の男のあわせて6人です。
警察によりますと、男らは共謀して、今年2月12日午前0時10分ごろから午前3時45分ごろまでの間に、大阪府岸和田市の会社が管理する岡山県南部の太陽光発電施設から、銅線ケーブルを切断し、トラックに積み込もうとしていたところを、通報によって駆け付けた警察官に発見され、未遂に終わった疑いが持たれています。
各地で同種の事件が相次いだことから岡山県警では、広島県警、島根県警、和歌山県警と合同で捜査を進め、別件の窃盗事件で6人を逮捕し調べていました。
<4/9(水) 17:21配信 RSK山陽放送より>
太陽光発電施設のケーブル盗難は、昨年から今年にかけては東北・関東地方等での被害が多かった印象でしたが、いよいよ近畿や中国地方での被害も出だしたようです。
ニュースなどの報道を受けて北の方では防犯対策や注意喚起が広まり、犯罪者はそろそろ犯行が行いにくくなったと感じているのかもしれません。
また、北の方で成功した手口を、今度は南の方、西の方で試そうと考える積極的な犯罪者もいるでしょう。
海外も含めてどこかで発生した事件は、その後どこか別の地域で似たような手口で発生することが多いと言われており、他人事と考えてはいけません。
明日は我が身と考え、注意、対策を怠らないように気をつけましょう。
投稿者: 総合防犯設備士 (2025年4月16日 14:22)
後輩への悪質なパワハラ 静岡県職員が停職 窃盗容疑で逮捕・起訴も
後輩の職員に対して2年近くパワハラを繰り返した男性主任について、静岡県は停職6カ月の懲戒処分を行いました。
3月28日付で停職6カ月の懲戒処分となったのは浜松土木事務所に所属する男性主任(30)で、2024年7月21日、不正に借り受けた鍵で土木事務所内に侵入し、嫌がらせをする目的で後輩職員が使用していたUSBメモリなどを盗んだうえ廃棄しました。
男性主任は同年11月に建造物侵入及び窃盗容疑で逮捕・起訴され、その後、罰金20万円の略式命令を受けています。
県によると、男性主任は2022年8月から後輩職員に対してパワーハラスメントを繰り返していて、ほかにも自席のパソコンから後輩職員のIDとパスワードを使って不正にログインし、受信メールを無断で削除したほか、所属職員の給与明細を共有フォルダに保存し、後輩職員が保存先を間違えたように偽装した上で「全員に謝るだけでは済まない。仕事には向き不向きがある」という内容のメールを送っていました。
また、データベースへのアクセス権限を削除したり、起案文書の備考欄に後輩職員を名指しした上で「発達障害」と記載したり、後輩職員の休暇予定を複数回にわたって勝手に削除・変更したりするなど6つの行為がパワハラと認定されています。
パワハラ行為をめぐっては2024年9月に後輩職員から人事課に対して訴えがあり、同年12月に行われた県の聞き取りに対して男性主任が嫌がらせ行為を認めたということです。
<3/28(金) 14:35配信 テレビ静岡NEWSより>
後輩へ悪質なパワハラ行為を2年間に渡って繰り返し行っていた静岡県職員の事件です。
すでに窃盗容疑などで逮捕・起訴され、罰金20万円の略式命令を受けていますが、結果として停職6ヵ月とかなり軽い処分で済んでいます。
先日当ブログで紹介しましたが、長崎の陸上自衛隊員が保管されていた戦闘糧食を転売目的で盗み、免職とかなり重い処分を受けたことと比較すると、この差は一体何なのでしょうか。
さらに県職員には窃盗行為に加えて、後輩への悪質なパワハラ行為が加わります。
パワハラ(パワーハラスメント)とは、職場内での優位性や立場を利用して、労働者に対して業務の適正範囲を超えた叱責や嫌がらせをおこなう行為のことですが、この県職員の行為はパワハラを逸脱し、犯罪行為と言えるものです。
しかも2年間に渡っての行為であり、これは処分を下した静岡県ではパワハラが単なる個人攻撃として軽視されていると言わざるを得ません。
ニュース記事に対するコメントでも停職は軽すぎる、解雇が当然だというコメントが多数ありました。
これらは一般人と公務員の認識、感覚の差のように感じ、政治家などにもみられるこの「ずれ」を埋めるためにどうすれば良いかを考えなければなりません。
投稿者: 総合防犯設備士 (2025年4月10日 14:45)
転売目的で戦闘糧食を窃盗し免職 長崎・陸上自衛隊
陸上自衛隊竹松駐屯地(長崎県大村市)は28日、戦闘糧食を盗んだとして、第3水陸機動連隊の陸士長(30)を免職の懲戒処分とした。
同駐屯地によると、陸士長は昨年6月、駐屯地で保管していた戦闘糧食を盗んだ。同月、部隊の捜査が始まり、盗んだことなどを自供して発覚した。「転売してお金を得ようと考えていた」と話したという。
同連隊長の髙田剛一1等陸佐は「誠に遺憾。このような事案が二度と発生しないよう、自衛官としての自覚、倫理観について全隊員に教育する」とのコメントを出した。
<3/29(土) 12:00配信 長崎新聞より>
戦闘糧食という言葉を初めて聞いたのですが、軍隊において行動中に各兵員に対して配給される食糧のようです。
また、「戦闘糧食」で検索すると、アマゾン等で売られていることが分かりますが、これら全てが盗まれて転売されているとは限りませんが、いくつかはそうなのでしょう。
少し調べられたらどこの駐屯地で保管していたものかなどは分かってしまうような気がします。
自衛隊の管理側としてはこういった転売から出品者をつきとめるなどの対応も必要でしょう。
そして、今回の事件を受けて免職の懲戒処分を受けていますが、かなり厳しい処分と思われ、他の隊員などへの抑止効果も狙っての厳罰かもしれません。
今回の事件は戦闘糧食の盗難でしたが、武器や装備などもっと危険で重大で価値の高いものを多数保持しています。
これらが内部犯行により外部に流出しない(情報面も含めて)ことがないように管理や教育の徹底が求められます。
投稿者: 総合防犯設備士 (2025年4月 2日 13:52)
あなたの家を守るために:効果的な防犯対策のヒント
私たちの大切な家を守るためには、しっかりとした防犯対策が不可欠です。最近では、犯罪の手口も多様化しており、自衛のための知識と対策が求められています。今回は、効果的な防犯対策について具体的なヒントを紹介します。
1. 現場を知る
まず、日常的な自宅周辺の環境を把握しましょう。近隣の治安状況や普段から利用する路地の安全性を確認することが重要です。地域の犯罪発生情報をチェックし、不審者や怪しい動きをする人々がいないか心掛けましょう。
2. 照明の工夫
不審者は暗い場所を好みますので、住宅周辺の明るさは非常に重要です。センサーライトやタイマー付きの照明を設置することで、人の気配を感じさせることが可能です。特に、玄関や窓の近くには十分な照明を施すことをお勧めします。
3. 施錠の徹底
外出時や就寝時には、必ずドアや窓を施錠する習慣をつけましょう。単純な施錠も予防策の一つです。特に、1階の窓や裏口など、高い場所からアクセスしやすい場所を重点的に確認してください。また、複製されにくい鍵を使用することも考慮しましょう。
4. 防犯機器の導入
防犯カメラやセキュリティシステムの導入は非常に効果的です。特に、遠隔監視が可能なカメラや、動きが感知された場合に通知が届くシステムは便利です。また、窓に防犯フィルムを貼ることで、侵入を防ぐ効果も期待できます。
5. 配慮された隣人関係
コミュニティ内での良好な関係は、防犯対策においても一役買います。隣人と連絡を取り合い、お互いの不審者情報を共有することで、地域全体の安全を向上させることができます。また、家を留守にする際には信頼できる隣人に郵便物の受け取りをお願いすることも一つの手です。
6. 不審者を疑う習慣
目の前に不審な人物や物を見かけた際は、一度立ち止まって観察することが大切です。過剰な警戒心は必要ありませんが、危険を感じた際は、ためらわず警察に通報する勇気を持ちましょう。
7. セキュリティ意識の向上
家族全員が防犯意識を持つことも大切です。特にお子さんには、外出時に気をつけることや、知らない人に声をかけられた場合の対処法をしっかりと教えましょう。定期的に家族で防犯について話し合うことも効果的です。
まとめ
安全な家を築くためには、日々の小さな対策が非常に重要です。どれも難しいことではありませんが、意識を持って実践することがポイントです。家庭を守るための防犯対策を見直し、ぜひ実行に移してみてください。あなたの家族と財産を守るための第一歩として、一つひとつのヒントを有効に活用していきましょう。
投稿者: 総合防犯設備士 (2025年3月19日 10:11)
強盗犯に対する警告、強盗は成功しません!
2024年12月16日、静岡市清水区の郵便局に刃物を持った男が押し入り何も取らずに逃走した事件で、警察は、17日、静岡市に住む男を強盗未遂の疑いで緊急逮捕しました。
警察によりますと、容疑者の男は、16日夕方、静岡市にある郵便局で、刃物を見せて金銭を要求した疑いがもたれています。
容疑者の男は車に乗って現場から逃走していましたが、逃走する際、局員が投げたカラーボールが車に当たったことで、警察はオレンジ色の塗料が付いた車の行方を追っていました。その後、市内で塗料が付いた車を発見したことで、逮捕に至ったということです。警察の調べに対し、男は容疑を認めているということです。
<YAHOOニュース2024年12月17日(火)17:06配信>より
金融機関への強盗は後を絶ちませんが、成功することはほとんどなく、必ずと言っていいほど犯人は逮捕されています。それでもなおこのような犯罪がなくならないのはなぜでしょうか?
金融機関を狙う強盗がなくならない理由は、いくつかの要因が考えられます。
1. リターンの大きさ: 金融機関には現金や貴重品が多く保管されているため、強盗が成功すれば短時間で大きな金額を得られる可能性があります。この魅力が犯罪を引き起こします。
2. 計画性: 一部の強盗は事前に入念に計画を立て、警備システムや従業員の動きを研究します。これにより、発覚のリスクを最小限に抑えようとします。
3. 脆弱なポイント: 一部の金融機関では、セキュリティ対策が不十分である場合があります。特に地方の小さな支店などでは、大都市に比べて警備が手薄になることがあります。
4. 精神的な要因: 経済的な困難や絶望感から、犯罪に走る人もいます。特に社会的に弱い立場にある人々が、極端な手段を選ぶことがあります。
5. メディアの影響: 強盗事件が報道されることで、他の犯罪者に対して「成功例」としてヒントや刺激を与えることがあります。
6. 急激な状況変化: 経済の不安定さや失業率の上昇など、社会的な状況の変化が強盗事件の増加を引き起こすことがあります。
7. 犯罪者のネットワーク: 強盗団などの組織が存在し、情報を共有したり協力したりして計画的に犯罪を行うこともあります。
これらの要因が重なり合うことで、金融機関を狙った強盗事件が根強く存在しているのです。
以前、特定郵便局への強盗が多発した時期があり、対策として簡単な「あいさつセンサー」を導入されたことがありました。
このセンサーは、人が入ってくると「いらっしゃいませ」と女声で報知するという非常に簡単なものでした。
しかし、導入して1年間強盗の被害がなくなりました。
くしくも導入の1年後の翌日に強盗が発せしてしまったのです。
その理由は、電池切れで「あいさつセンサー」が作動しなかったのです。
その後の未遂で逮捕された犯人にヒアリングして分かったのが、強盗するつもりで郵便局に入った瞬間に「いらっしゃいませ」と声をかけられ、窓口の職員と目が合ってしまったことで、強盗を実行できなかった、ということでした。
犯罪者は人目を嫌います。声かけや音が鳴るということは、すなわち人に見られる恐れがあるから嫌がるのです。
犯罪を防ぐには、犯罪者が嫌がることを沢山やることです。もし自分が泥棒だったら、こんなことされるといやだなぁと想像することがスタートになります。
防犯のプロは泥棒の心理を逆手に取り、狙わせないことで、犯罪に合わない安全で安心な社会を目指します。
ご相談はお気軽に。全国140以上の防犯のプロショップがサポートいたします。ご相談はお気軽に。全国140以上の防犯のプロショップがサポートいたします。
投稿者: 総合防犯設備士 (2025年2月25日 11:45)
今狙われる「コメ」 京都 農家の倉庫から新米120キロ盗難
京都府京丹後市の倉庫から、新米のコシヒカリ120キロが盗まれ、警察が地元の農家などに警戒を呼びかけています。
警察によりますと、10日午後、京都府京丹後市久美浜町の80代の農家の男性から「米を盗まれた」と近くの交番に申告がありました。
男性は倉庫に一つ30キロの米袋を整列して保管していましたが、列に欠けている部分があり。数えてみると4袋が不足していたということです。
盗まれたのは、新米のコシヒカリで120キロ、時価およそ3万6000円相当で、今月6日から10日の間に被害にあったとみられていて、警察は窃盗事件として捜査を進めるとともに、付近の農家らに警戒を呼びかけています。
<9/12(木) 18:31配信 読売テレビニュースより>
徐々に落ち着いてきたものの、令和の米騒動の真っただ中ですが、農家の倉庫から新米120キロが盗まれました。
今、日本で何が不足しているか? 何がほしいか? 多くの人が「米」と答えるでしょう。
誰もが知っている情報ですから犯罪者がそこに目をつけないはずがありません。
今なら高値で売買できるのは確実ですから、これから収穫を終えた新米が狙われることも容易に想像できます。
日々様々なニュースが流れます。
米が不足している、薬が不足している、金が高騰している、ネギが同業者に盗まれた、ゴルフ道具泥棒など。
人々が求めるものは、イコール犯罪者が求めるものになりやすいと言えます。
そこで取り上げられたものは、その後犯罪者に狙われる可能性が高いと考えても良いかもしれません。
それだけ需要が高まっているのですから、窃盗などの手段を問わず、入手できれば大きな利益が見込めます。
ニュースやSNSで自分の生活や仕事に関係する内容が話題になった時は、盗難被害の増加もあり得ると考えて日々チェックし、そして対策を講じましょう。
投稿者: 総合防犯設備士 (2024年10月 2日 09:18)
