今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
埼玉 小中学校のプールで蛇口・シャワーヘッド盗難 13校で220万円被害
埼玉県羽生市立手子林小学校などで、プールの蛇口やシャワーヘッドが盗まれる窃盗事件が発生した。
現場のプールで、大久保芳泰校長は「ここが目洗いと水道の蛇口があったところ」と洗い場の穴だけになった箇所を指して「根元から多分工具を使って、水道の蛇口があったのを外して持っていったんだと思う」と推測した。
盗まれたのは児童が使う目洗い用の蛇口。しかも13個設置していたものがすべて取り外され盗まれていた。さらに大久保校長は「あとはシャワーヘッド」「排水溝にも金属のフタはしてあったが...」と、ほかにも盗まれたものがあることを明かした。
大久保校長によると窃盗に気づいたのは5月16日。体育教師がプールを点検していたところ、目洗い用の蛇口13個、シャワーヘッド7個、排水溝のフタ1個が取り外され、なくなっていた。
冬場は使っていないため、最後に点検したのは3月。正門に唯一設置していた防犯カメラにも不審な人物は確認されておらず、いつ盗まれたのかも不明だという。
プールの窃盗被害はこの小学校だけではなく、羽生市によると被害が報告されたのは廃校を含む13校の小中学校。盗まれたのはシャワーヘッド76個、目洗い蛇口38個、通常の蛇口55個など、合わせて171の備品で、被害総額は220万円相当にものぼるという。
さらに隣の加須市でも11校で同様の窃盗被害が確認されており、両市は警察に被害届を出している。
鉄くず買い取り業者によると、蛇口などに使用されている銅、スズ、真鍮などの買取相場は現在1キロあたり約600円〜800円ほどで取引されている。同素材は近年建築や自動車、再生可能エネルギーの発電などで多用されているため需要が高く、ここ2年で80円以上値上がりしているという。
大久保校長は「今日さっそく業者の方が来てくれて、今日中には水道のところをとりあえずは使える状態にはしてもらえる」と語ったが「今回はなんとか間に合いそうだが、下手をしたら水泳学習の中止とか、検討しなければならないと考えた。これから子どもたちが楽しみにしている学習ということもあるので、そういったことが起こったのは非常に残念」と肩を落とした。
小学校のプール開きは来週で、急ピッチで対策を講じて間に合わせたというが「子どもたちの安全」を考えると不安は尽きない。
大久保校長は「プール周辺には(防犯カメラが)ない。予算の部分といろいろな兼ね合いもあるので。学校だけで『じゃあつけようか』という話はちょっと難しい」。特にプールでの防犯カメラ設置は児童、生徒のプライバシーの配慮はもちろん、画像データの管理の徹底など不信感を与えない対策も求められる。
防犯カメラの設置が難しいといえばほかにも、温浴施設の女性の脱衣場や更衣室なども同様だ。
およそ150の温浴施設を対象に脱衣所でのカメラの設置状況を調査したところ、男湯では70パーセントだったのに対して女湯は0パーセントだったという。そのような事情もあってか、女性の脱衣所を狙った窃盗の被害も数多く報告されている。
<5/27(火) 11:46配信 ABEMA TIMESより>
小中学校のプールで蛇口やシャワーヘッドが転売目的で盗まれているようです。
プール周辺には防犯カメラが設置されていないようですが、単に予算面での問題だけでなく、児童、生徒のプライバシーに配慮して設置するのが難しいようです。
プールは防犯面がぜい弱であると、泥棒側もそこまで考えての犯行かは分かりませんが、いずれにしても様々な事象を利用して犯行を行います。
確かにプール周辺に防犯カメラが設置されていた場合、万が一その映像がわいせつ目的等で外部に流出するなどすれば設置した学校側は管理責任が問われることになります。
ただ、設置した防犯カメラは窃盗目的だけでなく生徒の安全確認(溺れるなどの水難事故対応)にも活用できる可能性がありますので、保護者に対して理解を得られやすくなるかもしれません。
投稿者: 総合防犯設備士 (2025年9月11日 09:48)
