今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
窓を手で揺らし鍵を緩める「揺らし盗」に注意
公民館の窓を揺らして鍵を緩め、エアコンのコインタイマーを揺らして現金を盗み......。
福岡県警は19日までに、同県小郡市井上の清掃員の男(49)を、建造物侵入と窃盗の疑いで逮捕、久留米区検に送致し、捜査を終えた。
小郡署によると、容疑者は昨年12月30日午後10時半ごろ、小郡市の公民館に侵入し、エアコンのコインタイマーから現金400円を盗んだ疑いがある。
「食費とパチンコ代が欲しかった」と容疑を認め、このほかにも同様の手口で県内や佐賀県内の12市町の公民館に侵入し、120件の窃盗(被害額計約11万円)を繰り返していたという。
被害に遭った公民館は二重ロックをしておらず、窓を手で揺すると、鍵を緩められたという。また、コインタイマーを手で揺すると、隙間が生じ、そこから硬貨を盗み、ある公民館では計9千円を盗まれた。
窓やコインタイマーを破損せずに犯行に及ぶ「揺らし盗」に対し、署は防犯対策を呼びかけ、公民館側も二重ロックの徹底や、コインタイマーの硬貨の厳重管理に取り組むようになったという。
<4/20(水) 15:30配信 朝日新聞デジタルより>
手で揺らすと鍵が緩む窓というものがどのような種類の窓か分かりませんが、同様の窓があるところで、防犯対策がとられていない場合は注意が必要です。
確かに窓を破壊して侵入するより、揺らして鍵を緩めて開けて侵入する方が現場で侵入された形跡が分かりにくくなります。
犯行後、窓を閉めて逃走すれば、翌日被害者が鍵の開いているのに気づいたとしても、閉め忘れと勘違いしてくれる可能性があります。
窓ガラスが割れていれば明らかに侵入されたことが分かりますので、犯行発覚を遅らせる効果が期待できます。
ただ、揺らして鍵が緩む窓ではなかった場合、時間を掛けて揺らしても効果がないことがあるでしょうし、緩むまで何度も揺らして時間が掛かることもあるでしょうから、結局は犯行時間が長くなります。
犯行の短時間化を重視する犯罪者は用いない手口かもしれませんが、侵入先が明らかに無人で、犯行に時間を掛ける余裕のある現場だと用いられる可能性があります。
自宅や勤務先の窓の種類というものをじっくり考える機会は少ないでしょうから、これを機に一度点検し、もし容易に侵入できそうな構造だと分かったら、二重ロックや窓の入れ替え、防犯センサーや防犯カメラの設置を検討してみてはいかがでしょうか。
投稿者: 総合防犯設備士 (2022年4月21日 11:29)
「車高く買い取りますチラシ」に要注意? 窃盗団の目印の可能性も・・・
「車高く買い取ります」チラシは盗難の危険性大!?
最近ではクルマの盗難が相次いでおり、SNSでも「クルマ盗難...」「クルマが盗難された!」など被害に遭ったユーザーの投稿が多く見受けられます。
そんななか、盗難を予兆する手口のひとつと呼ばれている方法があるといいます。どういったものなのでしょうか。
自身のクルマを駐車場などの定位置に駐車していると、フロントガラスやワイパー部分に「クルマ買取ります」と記載されたチラシを挟まれたことがある人もいるかもしれません。
実はこのチラシが盗難に繋がる手口のひとつだといいます。紙は目立つ黄色や白の場合が多く、以下のような内容が記載されています。
「このクルマを売る予定がありましたらこちらの方で買取致しますので電話番号にお電話下さい。ほかにもお売りいただけるクルマございましたら無料でお伺い致します。事故車・不動車・過走車などどんなクルマでも買い取ります。」
このほか電話番号や会社名、メールアドレスなども明記されています。
またチラシによっては、「勝手な貼り紙をお許し下さい」と記載されているものや、「買い取らせていただいたクルマはドバイ・アフリカ・スリランカへ輸出しています」と、記されたものもあるようです。
こうしたチラシや貼り紙は、「窃盗団の仲間内での目印」「放置車両かどうかの確認」などさまざまな意味合いがあるといわれており、過去にはマスメディアでも取り上げられています。
SNSでは実際にこのチラシが挟まれたというユーザーがいるようで、「窃盗団が放置されているクルマか確認するやつだ」「盗まれる予兆だ!」「海外に流される危険大!」といった意見が多くあげられています。
チラシは、「茨城県は盗難に警戒して下さい!」「岐阜市内で怪しいビラがクルマのドアに挟み込まれてたらしい」「愛知県でもあった」など、全国各地問わず見られているようです。
実際に貼り紙をされたユーザーのなかには、記載された電話番号に電話をしたという人も。
しかし、電話をかけてもすぐ切られてしまったようで、その後警察に電話して自身の駐車しているクルマの周辺を巡回してもらえるようになったとSNSに投稿しています。
※ ※ ※
また中古車など、一度使用されたものなど古物を売る場合は古物商の許可が必要です。しかし、悪質な古物商は許可を取っていないことが多いとされています。
黄色いチラシには、「古物商許可番号」の記載もありますが、実際には存在しない番号の場合もあるといわれ、ネットでは古物商許可番号などを確認する方法がさまざまあります。
SNSでは実際に古物商許可番号を検索して「存在しない番号だった、、」などの投稿もありました。
こうしたチラシが自身のクルマにあった場合は、窃盗団に自身のクルマがマークされている可能性があるかもしれません。
チラシがあった際には、気づいた時にすぐにチラシを外し、駐車場所を変えたり盗難対策の強化をするのが安全といえます。
<3/25(金) 9:10配信 くるまのニュースより>
自動車やバイクに「高く買い取ります」というチラシを挟んであるのを見かけることがありますが、買取業者の広告だけでなく、窃盗団の目印の可能性もあるということです。
仮に窃盗団がチラシを挟み、翌日再度確認した際、チラシがそのままの状態だったら、所有者は気付いていない、その自動車やバイクは乗られていない期間が長いと考えるでしょう。
そうすると盗んだとしても、被害に気付くのに時間が掛かり、犯行発覚も遅くなり、犯罪者には大きな利点となります。
記事にあるように、チラシに連絡先や住所、古物商許可番号なども実際には存在しない適当な番号を記載しておけば、そのチラシから犯罪者にたどり着く可能性は低くなります。
それらのチラシが全て窃盗団による目印とは限りませんが、もし自分が所有する自動車やバイクに挟まれていた場合は、すぐにチラシを外すと共に、駐車場所を変え、盗難防止策をとるなどすべきでしょう。
投稿者: 総合防犯設備士 (2022年3月25日 15:22)
ドンペリなど高級酒盗難 防犯カメラの配線を切って逃走
名古屋市内の飲食店で高級シャンパンのドンペリなど盗まれる被害。悪質な犯行の一部始終です。
名古屋市内の飲食店に設置された防犯カメラの映像。
暗がりの店内に一人の男が。手には携帯電話でしょうか、ライトをつけ、辺りを照らしています。
店の奥の防犯カメラの死角に入った先ほどの男。一体何をしているのでしょうか。物音がします。
すると、男はひょっこりとカウンターの内側から姿を現しました。
今度はカウンターの中をあさりはじめた男。
そして手には、先ほどまで持っていなかった箱のような物が。
さらに冷蔵庫の扉を開けた男。
中を物色し、立ち上がると手には瓶のような物を2本持っています。
挙動不審な男を捉えた防犯カメラ。しかし映像はこの後途切れてしまいます。
一体男は何をしていたのでしょうか。
男が映っていた防犯カメラが設置されていたのは名古屋市内の飲食店。
オーナーの女性は、ある被害を訴えました。
「今回取られたドンペリとラフロイグというお酒ですね。ドンペリは冷蔵庫の中に入っていまして」(オーナー)
男は店から高級シャンパンとして知られるドンペリを盗んだと見られているのです。
ほかにも棚に置いてあったウイスキー3本が無くなっていたといいます。
さらに、男は店内を物色後、防犯カメラの配線を切って逃走したとみられています。
防犯カメラのコードにはテープが巻かれ修理された跡が、男はこの部分を切断。その後逃走したと見られています。
Q.どうやって店に入ったと思う
「合鍵もしくはピッキングですか。そういうことなのかなと思います」(オーナー)
オーナーはすぐに店の鍵を交換、お酒と合わせて約15万円の出費になったといいます。
コロナ禍で厳しい経営を強いられる中での被害に憤りを隠せません。
「(売り上げは)20分の1ぐらいですね。みんな苦しい中で、そういう方がおられるというのがものすごく悲しいなという感じですね」(オーナー)
警察は被害届を受理、窃盗事件として捜査していて、防犯カメラに写った男が何らかの事情を知っているとみて行方を追っています。
<3/10(木) 17:00配信 中京テレビNEWSより>
先日、別のニュース番組でも高級酒店の侵入盗難事故における防犯カメラ映像が流れていました。
犯人は店内に侵入後、安い商品には目もくれず、一目散に高級酒のある場所へ移動し盗もうとしました。
おそらく前もって客として店を訪れ、どの場所にどんな酒が置かれているのかを把握していたのでしょう。
高級酒の入った箱を一つずつ袋に詰めていこうとしたところ、多くの商品は箱だけで中身がなく、空っぽだということに気付きました。
全部、空だと悪態をつきながら、その後、箱の中身が入っていることを確認し、比較的高そうな商品にターゲットを変更、それらを何点か盗んで逃走しました。
店側の高級酒の中身はどこかに移動し、店頭には箱だけを置いておくという対策が功を奏しました。
営業時間中は箱の中身を入れたままにし、営業時間終了後に中身を移動させたのかは分かりませんが、手間の掛かる対策です。
しかし、1本あたり販売価格が数十万円から数百万円の高級酒の場合、1本でも盗難被害に遭ってしまうと、店にとっては大きな損失ですから、手間のことは考えてはいられないのでしょう。
他の店にも言えることですが、できる限り商品の中身は店頭に置いておかず、箱だけを置き、発注があれば別の場所から発送するやり方が安全ではないでしょうか。
ただ、その商品を置いている倉庫や店舗が狙われては大変ですから、より強力な防犯対策が必要になります。
店頭販売が望ましい商品と、店頭に商品を置かなくても良い商品と、業種や業態によって様々でしょうが、今後は店頭に商品を置かないケースが増えるのではないでしょうか。
盗難や破損の可能性、商品の管理方法や配送のことを考えると、店側にとってはメリットよりもデメリットやリスクが大きいように思います。
消費者側からしても、どうしても商品の現物を目にしたい場合と、写真や動画データなどで充分に分かる場合とがありますから、どのように選択していくかがカギになります。
ネットで購入する場合、自分が考えていた商品と、注文して実際に届いた商品のイメージが違うというケースもありますが、そこは値段とリスクを考えての判断になっているのが現状ではないでしょうか。
投稿者: 総合防犯設備士 (2022年3月11日 13:11)
「就寝中」狙いの侵入窃盗事件
住宅に無断で侵入したとして逮捕されていた52歳の男が、北海道札幌市内で忍び込みや窃盗を22件繰り返していたことが分かりました。
住居侵入と窃盗の疑いで逮捕・起訴されたのは、住所不定・無職の52歳の男です。
男は2021年12月19日午前1時15分ごろ、札幌市白石区の20代の男性が暮らす社宅に無施錠の玄関から侵入。住人男性と鉢合わせし住居侵入の現行犯で逮捕されていました。
当初の調べに男は「泥棒目的だった」と容疑を認めていて、警察が余罪などを調べていました。
その後の捜査の中で、男は札幌市内で共同住宅を中心に忍び込み、現金などを盗み出していたことを自供。
捜査の結果、同年2月初旬から12月下旬にかけて住居侵入・窃盗事件を22件繰り返し、被害は現金計約65万円を含む計約66万円相当に上ることがわかりました。
事件のほとんどは、共同住宅の玄関ドアを確かめて無施錠の部屋の内部へ侵入。置かれていた財布から現金だけを抜き取り、立ち去る手口だったとみられています。
現金を抜き取られたことに気づかず、男の自供による警察の捜査で初めて把握した被害者もいたということです。
また中には男が財布を住宅内から一旦持ち出し、郵便受けから室内に戻し逃走したものも確認されています。
調べに男は「生活費を得るためにやっていた。住人が就寝中のところを狙っていた」などと話しています。
<3/2(水) 20:25配信 北海道ニュースUHBより>
就寝中を狙うということは、建物内に住人がいることを前提にした犯行と言えます。
これまでは建物内に人がいる場合、侵入者は犯行を避ける傾向にある(家人と出くわす可能性があるため)と考えられていましたが、就寝中なら見つかる危険性は低いと考える泥棒が増えている可能性があります。
もしかすると、就寝中の犯行を繰り返す中で経験値を増やし、より成功率の高い犯行手口を確立したのかもしれません。
無人の場合は侵入警戒センサーなどの防犯対策の導入は検討されますが、今後は有人の場合の防犯対策、例えば人がいない部屋のみ部分的にセンサーで警戒するシステムや防犯カメラ設置などの導入も検討が必要です。
無人だから危険、有人だから安全という判断は変えていくべきでしょう。
より安心して生活できる環境の構築が求められます。
また、就寝中かつ無施錠の家が狙われたようですが、無施錠だけはお金を掛けなくても改めることができます。
そこに住んでいる人が少し意識を変えるだけで簡単に実践できる防犯対策です。
まずは小さな一歩から始めましょう。
投稿者: 総合防犯設備士 (2022年3月 3日 15:54)
泥棒の生の声を集めた冊子作成 焼津警察署が配布
7年間にわたり、県中部で出店荒らしを繰り返していた窃盗犯の供述をもとに焼津警察署が新たな防犯対策を考えようと、冊子を作成し、焼津市内の店舗に配りました。
焼津警察署の署員が12月23日に市内の宝石店を訪れ、冊子を手渡して防犯対策の徹底を呼びかけました。
<ジュエルツチヤ 萩原南津店長>「夜間だけでなく日中も下見で動いていると書かれていたので、営業中も気を付けて防犯意識を高めたい」
「シン・ドロボーのひとり言」と題したこの冊子。7年間にわたり、県中部で出店荒らしを繰り返した末、逮捕された男の供述をもとに、この男がどんな店を狙い、どんな行動をしたのかなどを焼津警察署が一冊にまとめました。
<焼津警察署生活安全課 佐野拓也課長>「(犯人の)生の声になりますので、よりリアリティーがあると思います。最後には防犯対策も書いてあるので、参考になると思う」
焼津警察署では約300部を用意していて、市内の店舗に配布するということです。
<12/24(金) 12:14配信 静岡放送(SBS)より>
窃盗を繰り返していた泥棒の生の声を集めた冊子を焼津警察署が作成し、市内の店舗に配ったというニュースです。
実際に行っていた手口や本人の心理状態なども書かれているでしょうから、非常に興味深い冊子です。
泥棒がどんな店を狙い、どんな行動をしたかが分かるようですから、逆に言えば、その内容とは逆の対策を行えば、犯罪者にとって好ましくない環境となり、防犯対策につながると言えます。
もちろん一人の泥棒の意見や考えだけで全ての犯行に対応できるような対策につながることはありませんが、犯罪者に共通した考え方や知識などが分かるでしょう。
例えば彼らが気にする、「人(人に見られる)」「音(警報音で周囲に気づかれる)」「時間(侵入や犯行に時間が掛かる)」「光(ライト等で周囲に気づかれる)」のような新たなキーワードが出ているかもしれません。
冊子の情報がWEB上で公開されるなどして多くの人の目に触れられるようになれば、防犯関係者にとっても、今後の防犯対策を考える上で非常に有益な情報になるように思います。
投稿者: 総合防犯設備士 (2021年12月24日 16:36)
静岡市役所の職員が東海市役所に侵入 手袋盗む
9日夜、愛知県の東海市役所に忍び込み手袋を盗んだとして、静岡市職員の男が逮捕されました。
逮捕されたのは、静岡市市民局井川支所の職員の男(26)で、9日午後8時半ごろ、東海市役所2階の総務部に侵入し、100円相当の手袋を盗んだ建造物侵入と窃盗の疑いが持たれています。
愛知県警によりますと、容疑者は当時見回り中だった警備員と鉢合わせ、3階の男子トイレに隠れていたところを警備員に取り押さえられ、その後かけ付けた警察官に引き渡されました。
容疑者は「間違いないことです」と容疑を認めているということです。
警察は「手袋を盗んだのは、ほかのものを盗むときに指紋がつかないようにするため」とみて、動機などを調べています。
静岡市は「事実であれば厳正に対処していきたい」とコメントしています。
<10/10(日) 14:22配信 東海テレビより>
100円相当の手袋を盗むためだけに市役所に侵入したはずがありません。
本当の目的は別にあったと考えるのが自然です。
同じ市役所に勤めているということで、共通する「何か」を活かして犯行をでしょうか。
もしかすると、建物の構造や現金などの貴重品類の保管場所や保管方法で共通するポイントがあり、それを知る者であれば容易に犯行を行えると考えたのかもしれません。
市役所に限ったことではありませんが、同じ経営者・組織、グループ会社に属する場合、防犯対策や仕組みが同じ、もしくは似ているということがあります。
飲食店の場合、同じフランチャイズ店で連続して強盗被害に遭うのは、これを悪用されての手口と思われます。(泥棒が一度犯行に成功した後、同じ要領で別の店を狙うケース)
手間も時間もお金も掛かりますので現実的には難しいでしょうが、それぞれの場所に適した防犯対策をとり、犯罪者が楽に犯行を行えないように工夫することで被害に遭う確率は間違いなく減少するでしょう。
投稿者: 総合防犯設備士 (2021年10月28日 16:18)
洗濯物干しをしている家の1階は無人 犯行時間は約1分!
住人が洗濯物を干している隙を狙って住宅に侵入し、金品を盗んだ疑いで、49歳の男が逮捕されました。
同様の窃盗を50件繰り返していたと見られます。
住所不定・無職の男(49)は5月20日、住居侵入と窃盗の疑いで逮捕されました。
警察によると容疑者は今年3月、大阪府藤井寺市内で高齢夫婦の住宅に侵入し、玄関横に置いていた現金4万4千円などが入ったリュックサックを盗んだ疑いが持たれています。
犯行当時、住宅には70代の女性がいましたが、夫をデイサービスに送り出して自身も病院に出かける前に、2階のベランダで洗濯物を干していたということで、1階の玄関のカギはかかっていませんでした。
近くの防犯カメラには、住宅の2階をのぞきながら物色を繰り返す容疑者の姿が映っていて、犯行時間は1分程度だったということです。
また、犯行直前には被害者宅の隣の家の表札を確認する様子も捉えられていましたが、警察によると、住民と鉢合わせした場合に、「自分の友人の隣の家と間違えた」と言い訳するために確認していたということです。
警察は、今年5月までの1年半の間に、大阪と兵庫県で合わせて50件、被害総額約300万円相当の犯行を裏付けたということです。
調べに対し、容疑者は「2階で物干しをしている時は、1階に住人がいない可能性が高い」「俺は1分で勝負する」などと供述していて、逮捕前、行方を追っていた捜査員の間で「物干し狙いのチュンスケ」と呼ばれていました。
<7/20(火) 17:33配信 関西テレビより>
2階で洗濯物などを干している場合、大抵1階は無人で、さらに玄関のカギが無施錠という家が多いことが分かります。
布団などを干す場合、家に人が居ると、確かに干しづらいような気もします。(布団を使って寝る人も考えられますから)
つまり、布団が干されている家があれば、干している人を除いて他に誰も居ない可能性が高いと言えます。
2階で干している場面を確認出来れば、1階は無人の為、泥棒にとっては絶好のチャンスです。
今回捕まった男の犯行時間は1分程度ということですから、2階で干す作業を1分で終えて1階に降りてくる可能性は極めて低くなります。
また、住民と鉢合わせした場合を想定し、隣の家の表札を事前に確認し、隣の友人の家と間違えたという理由も用意しているところに周到さを感じます。
日中で人が居る家は狙われにくいという心理状態の隙を狙った犯行と言えます。
投稿者: 総合防犯設備士 (2021年7月21日 14:50)
ラーメン店から24キロの券売機ごと盗まれる
神奈川県警相模原北署は13日、窃盗などの疑いで、大井町上大井、無職の男(46)を逮捕した。
逮捕容疑は、5月10日午後3時半~同12日午前8時ごろ、相模原市緑区西橋本3丁目のラーメン店の入り口ドアを壊して侵入、重さ約24キロの券売機(時価約20万円相当)ごと店外に持ち出し、内部の現金約2万5千円を盗んだ、としている。容疑を認めているという。
周辺の防犯カメラ映像などから男が浮上した。
<7/13(火) 19:41配信 カナロコ by 神奈川新聞より>
盗まれた券売機の中の現金は約2万5千円でしたが、破壊された入口ドア、券売機(時価20万円)も含めると大きな被害になります。
泥棒に盗まれるような現金は置いていない、という考えの人も多くいると思いますが、泥棒に入られて現金の盗難被害だけで済むことはほとんどありません。
侵入者にとっての障害となる扉や窓は破壊されますし、部屋の中は荒らされ、汚されることもあるでしょう。
今回の事件のように盗られたものより、壊されたものの方が被害が大きかったということは多々あります。
また、侵入盗難被害に遭った後、お店の場合はすぐに開店できるか、事務所の場合は通常業務を行えるか、そういった事態も想定した上での防犯対策を考えなければなりません。
投稿者: 総合防犯設備士 (2021年7月16日 16:20)
「真夜中の脚立男」逮捕
民家の軒先に脚立を立てかけて2階の窓から侵入し、現金を奪ったとして、大阪府警捜査1課と貝塚署は7日、強盗致傷などの疑いで、大阪府貝塚市堀のアルバイト、容疑者(28)を逮捕した。
「やっていない」と容疑を否認している。周辺では夜間に同様の手口で侵入する窃盗事件などが相次ぎ、捜査員の間で「真夜中の脚立男」と呼ばれていた。
逮捕容疑は2月12日午前4時10分ごろ、自宅近くの民家の軒先に脚立を立てかけて2階の出窓から侵入し、現金8千円などが入ったポーチを奪って逃走。
その際に住人の男性に発見され、転倒させる暴行を加えて左肘に軽傷を負わせたとしている。
同課によると、昨年11月下旬~今年2月下旬、容疑者の自宅周辺で、今回の事件を含め、脚立を使った窃盗事件など7件が起きている。
いずれも出窓から屋内に侵入されており、うち3件で脚立が残されていた。同課は、容疑者が現場周辺で脚立を盗み、犯行に使っていたとみている。
<7/7(水) 16:32配信 産経新聞より>
現場周辺で脚立を盗み、それを民家の軒先に立てかけ2階の窓から侵入するという手口です。
自分の脚立を現場に持ち運ぶと非常に目立ちますが、現場調達の場合、使用後、その場に捨てられるというメリットがあります。
脚立を見つけるのにまず苦労しそうな気がするのですが、大きな庭のある家なら脚立もあり、そこを狙って犯行を行うのでしょうか。
2階の出窓から侵入しているというのがポイントです。
1階の玄関入口や窓は施錠されている可能性が高いですが、2階の場合、換気のために開けっ放しという場合があります。
有人の場合でも、食事時に家族全員が1階に集まっている隙に、2階から侵入し寝室などから金品を盗み、そのまま2階から逃走するという手口も考えられます。
これから本格的に暑くなり、また現在のコロナ禍では換気が推奨されていますから余計に窓が開いている時間は多くなるでしょう。
今は、防犯対策よりもコロナ対策の方に関心が集まるのは仕方がありません。
しかし、それを悪用するのが犯罪者です。
彼らは様々な流行に着目し、犯罪に役立つ情報がないか、常にアンテナを張っています。
新しい手口が出てくるのもそのためです。
投稿者: 総合防犯設備士 (2021年7月 8日 14:23)
宅配業者装いウソ電話 外出させ自宅侵入
宅配業者を装い「荷物を取りに来て欲しい」とウソの電話をかけ、高齢女性を外出させた隙に自宅に侵入し、現金などを盗んだとして男ら4人が逮捕されました。
警視庁によりますと、逮捕された容疑者と少年3人は、今年3月、東京・調布市の87歳の女性の自宅に侵入し、現金およそ12万円とネックレスなど時価およそ21万円相当を盗んだ疑いがもたれています。
4人は宅配業者を装って、「家の近くまで来ているが道が狭くて通れない。荷物を取りに来て欲しい」とウソの電話をかけ、女性を近所のスーパーまで呼び出した隙に侵入していました。
関東など1都7県では、宅配業者を装った窃盗事件などが、30件ほど起きていて、警視庁はいずれも竹内容疑者らの犯行とみて調べています。
<6/23(水) 17:50配信日本テレビ系(NNN)より>
宅配業者を装ってウソの電話をかけ、荷物を取りに来て欲しいと外に呼び出し、無人になった家に別の者が侵入して金品を盗む手口です。
高齢女性宅を狙っての犯行ですが、宅配業者から荷物を取りに来て欲しいと電話があったら、慌てて施錠もせずに出かけてしまうのは高齢者に限らないことでしょう。
荷物を受け取ったらすぐに自宅に戻ることを考えると施錠しない人の方が多いかもしれません。
複数犯であれば成功率の高そうな犯行手口なので今後も注意、警戒が必要です。
電話で呼び出すだけで声は聞かれますが、顔は見られませんので犯人の特定につながりにくいというメリットもあるのでしょう。
やはり一般家庭においても不審者の映像を記録するなどの侵入対策が必要な時代なのかもしれません。
防犯カメラといえば高価な物で、一般家庭には縁のないというイメージがありましたが、最近は需要の高まりからカメラ自体の価格が下がりかなり安価になり、普及率も高まっています。
投稿者: 総合防犯設備士 (2021年6月24日 18:01)
