今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
「ゴルフ場の駐車場」防犯カメラは設置しない?
全員が自家用車で来ても問題ない広さは確保されている
ゴルフ場への交通手段として最近は電車やクラブバスを利用する人も増えていますが、やはりマイカーで向かう人が大半を占めているはずです。
みんながクルマを使って行くのであれば相当な台数をとめられる駐車場が必要になりますが、ゴルフ場の駐車場のキャパシティーがどのくらいあるのか興味がある人もいるかもしれません。
では、ゴルフ場の駐車場は何台程度のクルマをとめられるのでしょうか。ゴルフ場の経営コンサルティングを行う飯島敏郎氏(株式会社TPC代表取締役社長)は、以下のように話します。
「一般的な18ホールのゴルフ場の場合、1日あたりの利用人数を考慮して、200台程度はとめられるように造られています」
「『2サム』や『3サム』も増えてはいますが、ゴルフのラウンドは1組4人で回るのが基本であり、1日に受け入れるべき最適な組数は50組とされています。そこで50組すべてが4サムとなっており、なおかつゴルファー一人ひとりが自分でクルマを運転してきたと仮定すれば、200台はとめられるようにしておいた方がいいだろうという考え方が広まっています一般的です」
「一方で、同じ組で回る仲間で相乗りしてくる人や、電車とクラブバスを乗り継いでくる人も多いので、『そこまで必要ないのでは?』と思う人もいるかもしれません。しかし、大規模なコンペなどが開催される際には満車に近い状態にもなるため、後になって『全く駐車マスが足りない』というトラブルを防ぐためにも、多くのゴルフ場ではできる限り200台分のスペースを確保するようにしています」
また、もしも駐車場が満車になってしまった際には、ゴルフ場の入り口からつながる進入路の片側を臨時の駐車スペースにしたり、歩く距離が長くなる分カートでクラブハウスまで送迎したりなどの対策を取ることもあるそうです。
ゴルフ場の駐車場では何に注意すべき?
では、ゴルフ場の駐車場を利用するにあたっては、どのような点に注意すべきなのでしょうか。飯島氏は以下のように話します。
「ゴルフ場の駐車場では、昔から車上荒らしが問題視されていました。一度クルマからキャディーバッグを下ろしてクラブハウスの中に入ると、ラウンドを終えて帰り支度を済ませるまで、基本的に駐車場に戻る機会はありません。さらに、大半のゴルファーは『朝スタートして夕方にプレーを終える』という流れで動いているので、どうしても昼間に駐車場に立ち入る人は少なくなります。車上荒らしの犯人は、この監視の目が届きにくいタイミングを見計らって犯行に踏み切るのです」
「コースによっては高級車ばかりが並んでいることもあるため、ゴルフ場の駐車場は車上荒らしにとっては格好の場とされていました。最近は防犯カメラの設置台数が増えたおかげで発生件数は減っています。しかし『貴重品はクルマに置いていかずに持ち歩く』『ハンドルロック・タイヤロックをかける』そして『車内にドライブレコーダーを取り付ける』といった防犯対策はしっかり行っておいた方がいいでしょう」
茨城県の「アジア下館カントリー倶楽部」の担当者にゴルフ場の駐車場における管理の実情について聞いたところ、「当コースの場合は自家用車なら120台近くとめられるようになっており、さらに大型バスも何台か駐車可能です。利用状況としては、平日は全体の半分が埋まる程度。土日祝日ならほぼ満車になる場合も珍しくありません」
「なお、万が一当コースの駐車場内で事故や盗難といったトラブルが発生したとしても、基本的にはお客様同士で解決していただくこととしています。さらに、証拠映像があるとゴルフ場が介入することになって本来のポリシーから外れてしまうので、防犯カメラの設置は行っておりません」 とのことでした。
ちなみに、日本では発進時の事故リスクを減らす意味もあって「後ろ向き」で駐車するのが一般的ですが、ゴルフ場の場合は「前向き駐車」を推奨していることも多いです。
これは「トランクのドアを大きく開けられるスペースを作って、キャディーバッグの積み込みがしやすいようにする」「生垣にクルマの排気ガスがかからないようにする」などの理由から浸透したといわれています。
ゴルフ場でのトラブルと聞くと「打ち込み」や「スロープレー」といったコース内で起きるものが連想されがちですが、駐車場で発生する事象もあります。楽しい1日にするためにも、駐車場内でのトラブルや道中での事故は未然に防いでいきたいものです。
<4/11(金) 11:10配信 ゴルフのニュースより>
ゴルフ場の駐車場において固有? 特有?の考え方があることを始めて知りました。
- 昼間に駐車場に立ち入る人が少ない・・・朝スタートして夕方プレーを終える流れで動くため
- あえて防犯カメラを設置しない・・・お客様同士の事故や盗難トラブルにゴルフ場が介入しないように
- 前向き駐車を推奨している・・・トランクのドアを大きく開けてキャディーバッグを積み込みしやすいように
驚いたのがあえて防犯カメラを設置しないという点です。
これは全てのゴルフ場の駐車場で統一された考え方ではないでしょうが、一部のゴルフ場では防犯面よりもお客様同士のトラブルに介入しないためにあえてそうしているということです。
また、ゴルフはお金持ちのスポーツと言われていますが、駐車場に止める車も高級車が多いということは、それだけ盗難のリスクが高まるということです。
以前は車上荒らしの格好の場とされていたのも納得です。
車上荒らしの多いゴルフ場という致命的な悪評を避ける意味でも防犯カメラ設置やゲート式駐車システムは導入すべきと考えます。
投稿者: 総合防犯設備士 (2025年5月 8日 10:14)
