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今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る

万引き犯の写真を公開し店内に掲示 効果は絶大!

万引した人物を警察に通報せず、顔写真を店内に無期限で掲示するという、大阪市の鮮魚店の「万引防止策」が波紋を広げています。

頻発した被害をなくすための"苦肉の策"で、店側は「悪いのは万引した人。(貼り出しを)やめるつもりはない」と強気です。
法律の専門家の間では「強要罪や名誉毀損(きそん)罪にあたる」「違法性はない」と意見が分かれ、法やモラルの線引きの難しさが議論を呼んでいます。


大阪市北部の市場にある鮮魚店。
一見普通の店ですが、レジ横の「警告!」と書かれた貼り紙が目に飛び込んできます。

《当店で万引き等の行為を発見・確認した場合、警察には通報せず、犯人の顔写真を撮影し、店頭に貼らせていただきます(無期限)》
《当店内の商品を無断で当店外へ持ち出した方は万引きとみなし、体罰でつぐなっていただきます。しばかせてもらいます》
さらに《お小遣いかせげます! 万引き犯の罰金(1品につき1万円)をそのままお渡しいたします》と、客にも"万引摘発"を推奨。

別の貼り紙には《万引き ドン引き》などと書かれています。

貼り紙の近くには、中高年の男性2人と女性1人の顔写真6枚が貼り出されています。
表情はみな険しく、泣き出しそうな男性の写真もあります。


同店は平成17年に開店。
年間数十件の万引被害に悩んでいましたが「現行犯」として目撃できませんでした。

だが23年12月、歳末の買い物客らでごった返す店内で、中年男性が魚を手に持ち出すのを発見。
追いかけて問い詰めると、男性は「いま代金を払おうと思ってたんや」と開き直りました。
その場で顔写真を撮り、店内に貼り出したのが第1号になりました。

以降、被害は年間数件に減り、効果は絶大でした。
それでも、商品をかばんに入れて持ち去ったり、上着の袖に隠したりした30~70代の男女計4人の顔写真をその後貼り出しました。
うち30代女性は罰金1万円を支払ったため写真をはがしました。


男性店主(31)は「もちろん万引した人に手は出さないが、しばきたいほどの思い。毎日休みなく朝から晩まで働き、お客さんに喜んでもらおうと出した魚を盗まれるのは許せないし、店が潰れてしまう」。
店主は「自分の写真を見て、万引の重大性や罪悪感を感じてほしい」と話し、独自の万引防止策をやめるつもりはないという。


◆冤罪の恐れ/違法性なし...法律家も見解分かれる

警察庁によると、昨年の全国の万引認知件数は13万4876件。
NPO法人・全国万引犯罪防止機構(東京)の調査では、全国のスーパーや百貨店など296社での平成23年度の万引被害額は計約360億円に上ります。

この鮮魚店が入る市場では、別のスーパーも約5年前、当時の経営者の発案で万引犯の顔写真を店内に掲示しました。
しかし、顧問弁護士から訴訟の可能性を忠告され、掲示をやめました。


ただ、法律家の間でも見解は分かれます。

大阪弁護士会のある弁護士は「プライバシー権や肖像権の侵害として、訴訟が起きてもおかしくない」と指摘。
身近な法律問題に詳しい愛知県弁護士会の弁護士は「顔写真の撮影に無理に従わせようとすると強要罪、写真を店内に貼り出すのは名誉毀損罪にあたるおそれがある」とし、「店が一方的に万引と判断すると冤罪(えんざい)につながる可能性もある。警察に通報すべきだ」と話します。


一方、人権問題に詳しい札幌弁護士会の弁護士は「違法性はない」と判断。
「店が警告しているのに万引するのだから、顔写真の貼り出し自体はプライバシー権の侵害にあたらない。罰金も民事上の損害賠償にあたる」とみます。

万引は窃盗罪で、10年以下の懲役か50万円以下の罰金が科されますが、初犯や被害が少額などの場合、穏便な処分となることもあります。
だが、被害店舗にとって万引は死活問題です。


鮮魚店の店主は「今回、うちのやり方が注目を集めたけど、これを機に万引の重大性を社会全体で考えるきっかけになってほしい」と願っています。
<産経新聞 6月27日(木)14時35分配信より>


店で万引きした人の顔写真を店内に掲示、罰金1万円を支払ったらはがす、さらに万引き摘発に協力した人に、その1万円を渡すという協力体制もつくっています。
賛否両論、違法か合法か、とかなり議論になりそうな内容です。

万引き犯として確実でなければ、写真の掲示はえん罪の可能性もあり、その判断には慎重さが求められます。
ただ、警察に通報するということが万引きという犯罪の抑止力にならない場合、このように顔をさらされることは「恥」という別の罰を与えることとなり、効果は絶大なのも分かります。

警察に捕まることは何でもないと考えている者でも、自分の顔が犯罪者としてさらされ、人の噂になることは決して好まないでしょう。
1万円の罰金を払った万引き犯の女も、他人に知られるのは恥ずかしい、それが身内や知り合いに知れたら、と考えてその店で万引きしたことは後悔したはずです。

犯罪者、特に泥棒に対しては、新たな防犯対策と言えます。

ただ、以前、書店で万引き犯が逃走し、電車にはねられて死亡するという事件がありました。
書店店主は世間に非難、批判され、結局廃業に追いやられるという結末でした。
被害者であるはずに書店店主は何も悪いことはしていないと思いましたが、加害者である犯人の死亡という結末だけが問題でした。
暴力を振るったわけでも、脅したわけでもないはずです。

このケースと比べると、今回の鮮魚店主の試みはより過激です。
実際にはしないと言っていますが、体罰でつぐなっていただきます。しばかせてもらいます。と張り紙で掲示しています。


おそらく色々な人が色々な意見を持ち、それぞれ考えさせられる事件と言えます。
ただ、万引きは犯罪ですし、お金を払って仕入れた商品が無断で盗まれるという犯罪行為が店の経営に深刻な影響を及ぼすという現状もよく理解できます。
得られるはずの利益が、泥棒によって盗まれる訳ですから、それらが多発すれば商売として成り立つ訳がありません。

万引きという犯罪がなくなれば、このような問題が起こらないのですが、そうするまでが大変なことです。

投稿者: 総合防犯設備士 (2013年7月 4日 14:28)

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