今日巷で話題の犯罪について防犯のプロが語る
万引き事件で誤認逮捕 防犯カメラの映像が人違い
岡山県警は14日、万引き事件で同県津山市の70代の男性を津山署が誤認逮捕し、10時間以上たって釈放したと発表しました。
防犯カメラの映像を基に逮捕しましたが、別人でした。
同署は男性に謝罪しました。
県警刑事企画課によると、県内のスーパーで今月7日、育毛剤が盗まれる事件が発生。
防犯カメラに写っていた犯人に似た男性が13日午前に来店したため、店の保安員が津山署員に知らせました。
男性はその場で「身に覚えがない」と話しましたが、署員はカメラに写った男と判断し、窃盗容疑で逮捕しました。
しかし、男性宅の捜索で被害品が見つからなかったことなどから、13日夜に釈放。
翌14日に防犯カメラの映像解析で別人と確認しました。
<時事通信 6月14日(金)22時6分配信より>
防犯カメラは設置場所や設置方法によっては様々な効果があります。
その映像から犯人の身体的特徴や犯行の足取り、犯行時刻の特定などができ、さらに設置していることで、犯罪の抑止効果(犯罪者に対して、その場での犯行を思い留まらせる効果)もあり、使いようによっては非常に役立ちます。
しかし、それを使う側の人間が誤ると、充分な効果を発揮できない場合があります。
防犯カメラ自体の機能が現場や実際の用途と合っていない(照度変化を調整する機能がないカメラ、カラーと白黒の違いなど)。
防犯カメラの向きや設置場所が悪く、死角が多い。
防犯カメラの台数が少なく、重要な箇所をカバーしきれていない。
これらの問題は防犯カメラが悪いのではなく、設置した側、つまり購入者や設置業者に問題があるということです。
もちろん、予算や現場の都合により、そうしなければならない、それで運用しなければならないという事情もあるでしょう。
ただ、今回のように、防犯カメラの映像を見た人の判断ミスとなると、完全に人の側の問題です。
人違いで逮捕され、10時間以上も拘束されていたというのは許されない間違いです。
それだけの無駄な時間を費やす前に、防犯カメラの映像解析を急ぐべきでした。
判断ミスに続き、順番も違っていたのでしょう。
もし、身に覚えがない犯行で、10時間以上も拘束され、犯行を認めない限り、〇〇日間は家に帰さないと言われたら、やっていない犯行でも認めてしまった方が楽だと考えてしまう人もいるでしょう。
えん罪などで、実際の取り調べに関して、テレビなどで取り上げられることがありますが、今回の事件も含めて、警察に対する信用度・信頼度が大きく影響してくる問題です。
今回の事件では防犯カメラ自体には何の問題もありません。
使う側、利用する側がもっと賢くなるしかありません。
投稿者: 総合防犯設備士 (2013年6月21日 15:41)