こんなおかしな泥棒がいる
vol.8 『防犯係になってしまった大泥棒』
有名私大を卒業後、泥棒会社を設立、豪邸ばかりを狙って犯行を重ねたY。
この泥棒、法科の出身に加え、やたら几帳面であるため、犯行は慎重にして計画的、そして頭脳派ときている。例えば、いつもバールを腰に差して忍び込むが、決して使わない。バールを振り上げると強盗になって罪が重くなるのをよくご存知というわけだ。
この泥棒の面白いのは泥棒を組織化し、会社組織にしてしまったというところ。"社員"10数名は、"専務"Yの指揮のもと、会社の車に分乗し高級住宅地を荒し回るという"仕事"に精を出した。分け前は"月給"で分配され、おまけに"社員規則"まであったという。
外でばかりではなく、家庭でも立派な夫を演じていた。妻・M子さんも、Yが泥棒だなんてつゆ程も思っていなかったという。住まいは公団。近くの住人の話によれば、「Yさん、引っ越してきてまず何をしたかというと、ガラス戸がはずれないようにしっかり固定したんです。泥棒よけってことかしら」イヤハヤ!
公団住宅ってところ、持ちまわりで役員になるが、Yがくじ引きで当たったのが、ナント"防犯係" 重ね重ねゴクローなことで・・・・・。