こんなおかしな泥棒がいる
vol.32 『紀元前のどろぼう』
アダムとイブは、人類の誕生として有名な話ですが、どろぼうの誕生はいつごろで、一体誰だったのでしょうか。
「どろぼうは、人類が誕生して間もなく誕生した」という話があります。というのは、人類は最初、狩猟や木の実などを採集して、みんなで分けて食べていましたが、その次に人間は、食物を確保することを覚えました。その時に力の強い者、弱い者、つまり「貧富の差」が生まれ、人の心に「物欲」が生まれたことが泥棒の始まりだというのです。
また、「泥棒は、人間の欲望の産物だ」という話もあります。"人間には欲望があり、これは捨てさることができない。だからそれを求めて努力するのだが、努力に負ける人間もいる。犯罪とは、人間の心に欲望がある限り、消滅しないものだ。"と・・・。
しかし、ある保育園の保母さんのお話では、人間は生まれて間もないころは、欲しいものは欲しいと、泣き叫んでも手に入れようとしますが、しばらくすると我慢することを覚えてくる、とおっしゃいます。このように、人類が誕生して数千年、今も昔もどろぼうの心理の根底にあるものは、どうやら同じ、いくら綿密なシナリオを作るどろぼうさんもこうなれば、まだまだ赤ちゃんだと言えそうです。
欲しいものがあれば、まじめに働けばいいのにね。